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完結漫画『左門くんはサモナー』はコメディもシリアスもおすすめ!

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左門くんはサモナー』は、コメディとシリアスのさじ加減が絶妙な少年漫画です。私はコメディ漫画がいきなりシリアス化する展開はあまり好きではないのですが、本作ではキャラクターが良く作りこまれているため、違和感を感じませんでした。

 

 

 

左門くんはサモナー』の超簡単なあらすじ

自己紹介で召喚術士(サモナー)を名乗った転校生、左門召介(さもん しょうすけ)くんに周りはドン引き。孤立する彼を気にかける天使ヶ原(てしがわら)さんだったが、左門くんはそんな「善人」が大っ嫌い。様々な嫌がらせで、天使ヶ原さんを地獄に堕とそうするが…。

おすすめ完結漫画『左門くんはサモナー』のおすすめポイント

 

ここからは、『左門くんはサモナー』のおすすめポイントを紹介していきます。

コメディパートがしっかり面白い

左門くんはサモナー』は1話完結のコメディパートと長編シリアス(バトル)パートに分かれています。ただ、シリアスパート中もちょいちょいコメディ描写が挟まれているので、基本はコメディ漫画と言って差し支えないでしょう。

 

左門くんはサモナー』は、単純にコメディ描写が面白いです!

 

最初は左門くんの奇行に対して天使ヶ原さんが突っ込むという形になっていますが、クラスメートやメンバーが増えてくるにつれ、ボケのレパートリーも豊富に。

 

特にネビロス、アンリといった悪魔側も個性派ぞろいです。中には、天使ヶ原さんや左門くんではなくサブキャラがメインの話もあり、そのあたりのサイドストーリーも新鮮です。

 

左門くんと彼の悪友九頭竜(くずりゅう)くんのコンビが織りなす悪行の数々も非常にバラエティがあり、キャラクターがかみ合ってしっかりした面白さになっています。

 

ジャンプ他、各漫画のパロディ的描写もはさみつつ、全体的にはオリジナリティのあるコメディが展開されています。

シリアスも良

左門くんはサモナー』は、シリアスパートの構成もしっかりしています。私が、『左門くんはサモナー』をおすすめしたい理由は、どちらかと言えばシリアスパートにあるかもしれません。

 

導入部分にも書きましたが、私はコメディ漫画がいきなりシリアスパートに突入する展開はちょっと苦手です。

 

普段すごくふざけているキャラクターが、いきなり真面目にバトルしだすことにちょっと違和感があるからです。また、コメディ部分は面白くても、シリアスパートのストーリーは予定調和の単調な内容に見えてしまうこともあります。

 

ただ、『左門くんはサモナー』のシリアスパートには、その違和感を感じませんでした。むしろ、最終巻付近に至っては「作者は実は、シリアスが描きたかったのではないか?」と思ってしまったほどです。

 

これは、左門召介という主人公のキャラクター描写が、コメディパートからシリアスパートまでぶれないせいではないでしょうか。

 

思えば、第一回目はコメディというよりも、どこか暗い雰囲気を持ったストーリー漫画という印象でした。(天使ヶ原さんのような)善人が大嫌い、という左門くんのバックグランドにはいろいろと複雑な過去があります。

 

左門くんの過去に関係するキーパーソンは、悪魔でありながら彼と親交を持つネビロスとアンリ=マユの二人であり、シリアスパートを読み進めることで「左門くんとは何か」「左門くんの行動原理は何か」が分かる仕掛けになっているのが見事だと思いました。

 

これから『左門くんはサモナー』を読む人には、ぜひシリアスパートも楽しんで読んでほしいです。

 

ブコメっぽいラブコメじゃない何か

左門くんはサモナー』は、主人公の左門くんとヒロインの天使ヶ原さん、が話の中心になります。

 

そういう意味では「ボーイミーツガール(どちらかと言えばガールミーツボーイという感じですが)」のストーリーであり、作中でも二人は「恋人同士なのか」とたびたび周りから勘ぐられています。

 

左門くんは天使ヶ原さんのことを「大嫌い」と言いながら、その距離感は周りが勘違いしてもしょうがないほど近い。

近すぎて左門くんや天使ヶ原さんに思いを寄せている人たちが、「自分たちの出る幕ではなかった」と静かに立ち去ってしまうほどです。

 

しかし、この二人の関係は、単純に「男女の仲」という形では描かれていません。左門くんの大嫌いは、天使ヶ原さんへのツンデレ発言に見えなくはないですが、左門くんが天使ヶ原さんに対し「男として惹かれている」という描写はほとんどないのです。

 

では、この漫画にラブコメ的要素がないかというと、それは違います。アンリは左門くんに対して率直に恋愛向けのアピールをしていますし、ネビロスやルキフグス(地獄のNo.4にしてオタクの悪魔)は、天使ヶ原さんを女の子としてみた上で、好意を持っています。

 

このように『左門くんはサモナー』には、適度なラブコメ要素がありつつも、主人公とヒロインの間にあるそれは「ちょっと違う」のです。

 

姉と弟のような、友達のような、母親と息子のような…。何とも言えない二人の関係は最終巻の左門くんのセリフに表れていると思います。駆け足っぽいけれど、なかなか良い最終回なので、ぜひ電子書籍でご覧ください(2024年3月時点で紙のコミックは絶版、中古市場では高額になっていますので)。

キャラクターの書き分けが丁寧

コメディとシリアス、どちらも面白い原因としては、キャラクター描写の丁寧さがある、というのは先に書いた通りです。

 

これは、主人公の左門くんだけに限りません。ヒロインの天使ヶ原さんにしても、ただの善人ではなく、彼女なりの信念のようなものを一貫して感じさせるような言動をしています。左門くんへの気持ちについてははっきりしたセリフはありませんが、

 

第二ヒロインともいえるアンリの心理描写もなかなかこまやかです。アンリは左門くんを恋人にしたいという気持ちでいっぱいですが、左門くんからアンリに対する気持ちは友達としての非常に強い好意です。

 

天使ヶ原さんとアンリ、そして左門くん、このようなタイプの違う「好き」についてとてもうまくかき分けているなあと感じました。

 

またネビロスもその上司であるルキフグスも、天使ヶ原さんに惚れているのですが(これは男女的な意味で)、その気持ちの表し方は正反対。職務や立場に対して気持ちを抑制しがちなネビロスに対して、ルキフグスは天使ヶ原さんにメロメロです。

 

単行本では各キャラクターの紹介が載っているのですが、ここを読むと作者がかなりしっかりキャラ付けについて考えているのだなと分かります。ぜひ、ネビロスとルキフグスの人物紹介を読み比べてみてください。

一気読みできる適度な長さ

最後に、これはちょっと別の視点からのおすすめポイントになります。

 

左門くんはサモナー』は全10巻。短いといえば短いですが、一気読みした後の満足感を得られる程度には長いです。

 

普段の土日休みでも読み切りやすい短さ、コメディもシリアスも楽しめる作品の持ち味が魅力です。

 

「今度の休み、何かまとまったシリーズを読みたいな」と思ったらぜひ手に取ってみてください。日曜夜に夜更かしせずとも読み切れるはずです(たぶん)。

個人的なお気に入りキャラクター

個人的に好きなのは、九頭竜くんです。

 

九頭竜くんは名前の通りのクズですが、一貫したクズ(?)なので一周回って行動がすがすがすがしいです。

 

また、ネタバレになるため伏せますが「○○が得意」という意外性もあります。

 

左門くんと一緒にクズ行為ばかりしているようでありながら、天使ヶ原さんと左門くんとの関係を割と冷静に分析していたり、左門くんの世話を焼いてくれたりと、なかなか「大人びた」一面もある子です。

 

九頭竜くんが出てきてから、『左門くんはサモナー』のコメディパートは倍ぐらい面白くなったと個人的には思っています。

個人的なおすすめストーリー

コメディパートとしては、淫魔さん(サキュバス)がらみの話(3巻初登場、5巻キャバクラ、7巻合コン)。

シリアスパートとしてはベルゼビュート編(9~10巻)。左門くんの過去を含めた総決算、一気読みがおすすめです。

左門くんはサモナー 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

左門くんはサモナー 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

左門くんはサモナー 9 (ジャンプコミックスDIGITAL)

左門くんはサモナー 10 (ジャンプコミックスDIGITAL)

左門くんはサモナー』はこんな人におすすめ

  • ストーリー性のあるコメディ漫画を読みたい人
  • 単純なラブコメに満足できない人
  • 天使や悪魔に興味がある人

 『左門くんはサモナー』の書籍情報

著者:沼駿

全10巻(ジャンプコミックス

最終巻発売日 2017年8月

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